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時にはLEDライトを消して、柔らかに揺れる光源に照らされたい。フォルムも美しい日本の伝統的なろうそく。

三嶋和ろうそく店

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風もなく、揺らぐ光に癒やされる


飛騨古川の美しい町並みを成す代表的な通り・壱之町通りには、240年以上続く和ろうそくの老舗「三嶋和ろうそく店」があります。
全国的にも数少ない和ろうそく店のひとつで、国内では見かけることも難しい製造元。
2002年の上半期NHK連続ドラマ「さくら」で舞台になった場所として、ご存知の方もいるのではないでしょうか。

ここで作られている和ろうそくは「生掛け和ろうそく」と呼ばれており、原料はすべて混じりけのない天然の植物性のため、ろうそくが燃えたときにススが少ないのが特徴です。
蜜が垂れるのを防ぎ最後まで綺麗に完全燃焼する和ろうそくは、仏壇を傷めることがないため重宝されてきました。

一般的に、和ろうそくの芯は和紙、蝋は櫨の実や大豆を原料としたソイワックス、糠蝋や蜜蝋などの植物油が使われます。
対して、西洋ろうそくの芯は木綿糸を使用し、蝋には鉱物油(石油)が使用されます。
そのため、自然に優しくエコなのが和ろうそくです。

三嶋和ろうそく店で作られているろうそくの原料は櫨(はぜ)の木の実。
この木の実を蒸して、機械で絞ったものがロウとなります。

江戸時代の創業以来、芯は奈良県・滋賀県、ロウは九州、四国地方から買い付けているとのこと。
和紙を棒に巻きつけ、い草で作られた燈心を一本一本丁寧に巻いてつくることで、芯の上まで適度な空洞ができます。
和ろうそくの炎が、ゆらゆらと大きくゆらぎ、消えにくくなるのはこのためだそう。

風がなくても火がゆらぐのは、芯から空気が流れることによって起きる現象。
そのようすは仏様や御先祖様が笑っていると言われており、昔から飛騨の人々の心を明るく照らしてきました。

毎朝4時には作業を始めるというご当主の熟練の技が生み出す和ろうそくは、現代に受け継がれた匠の技の結晶。竹串に芯を指したものを溶かしたロウに入れ、表面を固める工程を何回も繰り返します。
その作業は10匁(長さ約16センチ)のろうそくの完成までに、およそ13、4時間かかるのだとか。
習得までには最低10年ほどはかかる職人技です。

白いろうそくは普段用、赤いろうそくは法事や正月三が日、結婚式などのおめでたいときに使用する家庭が多く、赤と白2つの色が模様を成す「現代ろうそく」は、若い人でも手に取りやすいようアレンジを加えた商品。
リビングやお風呂で使用したりと、癒やしを求めて購入する若者も多いのだとか。
災害時などの備えにももってこいですね。

200年以上の歴史を持つ冬の風物詩「三寺まいり」においては、完成までに数ヶ月もかかるという重さ13kgの巨大ろうそくを作り、3つのお寺に奉納します。
三寺まいりでは古川にある円光寺・本光寺・真宗寺の3つのお寺を巡拝し、それが男女の出会いの場となったことから、現在では恋愛成就や良縁を祈願する「縁結び」のお参りとして注目を集めています。
お願いをするときは白いろうそく、願いがかなったときのお礼まいりには赤いろうそくを灯すのだそう。
完成までに数ヶ月もの期間を要するという大きな和ろうそくの灯りは、着物姿で良縁を祈る若い女性の頬を優しく照らします。

「三嶋和ろうそく店」では実際に制作している様子を見学したり、和ろうそくについての話も伺うことが出来るので、直接匠の技を間近で感じる貴重な時間が過ごせます。

和ろうそくならではの自然で素朴な灯りに癒やされる、そんな時を過ごしてみてはいかがでしょう。

ACCESS INFORMATION

住所 岐阜県飛騨市古川町壱之町3−12

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