CULTURE

飛騨山王宮 日枝神社

2022/12/23 更新

春の高山祭で知られる高山城下南部の守護神。地元では「山王様」と親しまれ、パワースポットとしても人気。

「山王様」と親しまれる、南の守り神

JR高山駅から徒歩20分ほどにある飛騨山王宮 日枝神社。
境内に入ると、木々に囲まれた凛とした空気が漂います。

北の鎮守・櫻山八幡宮に対する南の鎮守として、大山咋神(おおやまくいのかみ)と十の神様を祀っています。
飛騨地方における山王信仰の神社で、大山咋神の「大山」は日枝(比叡)山を意味しており、「咋」は主の意味と考えられています。
高山城跡がある石光山の麓にどっしりと構えた風情のある神社で、高山の人々からは「山王様」と呼ばれ、親しまれています。

1141年、三仏寺城の城主である飛騨守時輔朝臣が、狩りにでたところ一匹の老狼に出会い「よき獲物だ」と思い射抜こうとしたところ、矢は老狼にあたらずに大杉に深く突き刺さっていました。
大山咋神が神の使いである老狼をお救いになったのだろうと思った時輔朝臣が、お城の鎮護神として日吉大神を勧請したことが始まりとされています。
この時の大杉が、樹齢1000年とも言われる県の指定記念物「日枝神社の大杉」でありで現在も成長を続けています。

▲「日枝神社の大杉」幹周7m、高さ43mほどで迫力があります。
その後、1181年源義仲に敗北して三仏寺城は落城し、日枝神社も焼失。
無事だった御神体は片野村杉ヶ平に移され、村人の力により社殿が再興され片野村の土産神として祀られました。
1586年、豊臣秀吉の命により飛騨国に入った金森長近は国内平定後、天神山(現在の城山)に高山城を築き、日枝神社を高山城に奉還して鎮護神としました。
やがて飛騨国は徳川幕府の直轄となり高山城は廃城となりましたが、高山陣屋の鎮護神として尊崇されました。

春の高山祭は日枝神社から

春の高山祭は毎年4月14日・15日、この神社の例祭「山王祭」として行われます。
高山祭は、京都市の祇園祭や埼玉県秩父市の秩父夜祭と並び、日本三大美祭の一つとされています。
高山祭りは、高山市を南北に分けて南が日枝神社例祭「春の山王祭」と北の櫻山八幡宮例祭「秋の八幡祭」をあわせた総称です。

祭りの舞台となる安川通りの南側・上町には「山王祭」の屋台組の宝である屋台12台が登場。
うち3台がからくり奉納を行い、獅子舞・闘鶏楽とともに進む御巡幸(祭行列)なども必見です。

桜が満開の時期に行われるので、美しい桜と絢爛豪華な祭り屋台を同時に堪能することができ、その光景はまさに夢のような美しさ。
14日に行われる夜祭では、提灯の灯りに照らされた幻想的な屋台が見られます。

開運・諸産業繁栄・家系繁栄・厄払いなどのご利益がある日枝神社。
人気アニメの舞台とされている神社で、多くの観光客が聖地巡礼に訪れる場所でもあります。
また、城山公園ともつながっているので、合わせて観光出来るのもおすすめの理由のひとつ。

清々しい空気に、心が落ち着いていくのを感じる自然いっぱいのスポットです。
スッキリとした気分を味わいたい方は是非訪ねてみてはいかがでしょう。

ACCESS INFORMATION

住所 岐阜県高山市城山156

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