CULTURE

家に、オフィスに駆け込んでくる開運のシンボル、紙絵馬。飛騨の「松倉絵馬」の総版元池本屋で願いを込めた馬を。

紙絵馬

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開運のシンボル、紙絵馬。

絵馬といえば、一般的には願い事を祈願するために神社に奉納する、馬の絵が描かれた木の板を想像する方が多いのではないでしょうか。馬は神の使いとも言われており、飛騨地方には、木の札ではなく和紙に手描きされた「紙絵馬」を縁起物として個人宅や会社の玄関に貼る風習があります。

馬が福を運んで家の中に入ってくることを願い、馬の頭が家の中を向くようにして貼られています。

飛騨地方に住む人々にとっては、小さいころから目にしている当たり前のような存在だそう。
「火の用心」「家内安全」「商売繁盛」「交通安全」など、一年の息災開運を願い、宝物を担いで走る馬の様子が描かれている紙絵馬。毎年8月9日・10日に高山市で開催される「絵馬市」の際に、1年に1度の交換を行います。朝から紙絵馬を求める多くの地元客や観光客で賑わいをみせる絵馬市は、夏の風物詩として地元の人々に愛されています。

絵馬市が開催される山桜神社には、大きな願掛け札と絵馬市に関する記載が。

いわれは1657年、江戸の大火の際、炎上する江戸城中にあった主君、金森頼直の下に愛馬である「山桜」が百間堀を飛び越えて駆け付け、城主頼直をはじめ、家臣までも乗せて助けたというもの。この山桜神社の場所が、晩年山桜が過ごした厩舎(きゅうしゃ)と同地にあり、山桜の死後、厩舎の跡に馬頭観音を祀ったことが起源とされています。

高山市にある3つの版元の一つ「池本屋」では、唯一手描きの紙絵馬を制作。絵馬の描き手として、江戸時代から現代まで、6代続く老舗です。

躍動感あふれる、今にも走り出しそうな紙絵馬を、細かい筆使いで一枚一枚手描きで描き上げる六代目の池本幸司さん。絵馬市の際は、5月から開催までに千枚以上の紙絵馬を描き上げるのだそう。

縁起物として、訪れた先で出会うことの多い紙絵馬ですが、一点物のためお土産にも最適です。
旅の思い出の一品として飾り続けてもいいですし、一年後、飛騨の人々と同じように交換をしに、また来ようと思うきっかけになるかもしれません。

ACCESS INFORMATION

紙絵馬

住所(池本屋) 岐阜県高山市八軒町1丁目54

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