FOOD

朴葉味噌

2022/12/23 更新

その味、その音、その香り。 五感を刺激する、飛騨の伝統郷土料理。

五感を刺激する、飛騨の伝統食


朴葉味噌は、味噌とネギなどの薬味やしいたけ、山菜を細かく切って混ぜ合わせ、朴葉の上で一緒に焼いた飛騨高山では外せない郷土料理。
飛騨の味噌は、色が濃い反面塩分は控えめで、麹の甘みと旨味と感じられるのが特徴。
一緒に炙ることで風味が一段と豊かになり、これがびっくりするくらいお酒や白いごはんに合うんです。
朴葉味噌に使われる小型の飛騨コンロは、飛騨地方でしか見かけない独特なもの。
お店によってはひとつひとつ手描きのものもあるのだとか。
不思議な温かみがあり、これもまた朴葉味噌のおいしさを引き出す重要なポイントのひとつです。

▲朴葉が網の上で焼かれると、パチパチと音が鳴り、香ばしい味噌の香りが広がっていきます。
味噌が焼ける音を楽しみながら、自然と会話も弾みます。


朴葉味噌が食べられるようになったのは、冬の寒さが厳しかった山間でのこと。
寒さで凍ってしまった漬物を溶かすため、味噌と合わせて朴葉の上で温めて食べたことがはじまりといわれています。

朴葉味噌の「朴葉」はホオノキの葉っぱのこと。自然豊かな飛騨高山には様々な木がありますが、なぜホオノキだったのでしょう。
実はホオノキには抗菌作用があり、古くから高山で多く自生していたため手に入りやすく、丈夫で大きく耐熱性があり、食器代わりに使われていました。
さらにその香りの良さから、料理にも使われるようになったのだそう。
そのほかにも下駄の歯や和包丁・日本刀の柄に使われるなど木材としても重宝されており、古くから日本人の暮らしとともにあった馴染みのある木でした。

現代では飛騨野菜や名産の飛騨牛を加えるなど、おもてなし料理としても親しまれている朴葉味噌。
味噌をみりんや料理酒などで好みの味に調整したりなど、お店や家庭によって様々な楽しみ方があります。
朴葉の上で焼かれた味噌は、他とはまた違った香ばしい味噌の香りとネギの食感、優しい甘みに箸がとまらなくなること間違いなし。
飛騨高山という土地の恵みを贅沢に感じられる一品です。