美しく伝統的な町並みが魅力の飛騨古川にある、築１００年の古民家を改築したカフェ「壱之町珈琲店」。
飛騨の恵みを受けた美味しいお米を使用した味わい深いカレーや、店主こだわりの他では味わえない隠れた名品「手作りメロンパン」が人気のお店です。

黒木の建物に格子状の窓は、外からは中の様子が見えにくく、中からは外がよく見えるつくり。
程よいボリュームでジャズが流れる店内からは、飛騨随一を誇る木造建築の本光寺を眺めることができます。
また、小上がりなっている畳のスペースもあり、そこから見える庭園は季節の移ろいを感じる情緒あふれる眺め。お子様連れなどにも配慮されています。

そんな壱之町珈琲店の始まりは、飛騨古川に残る古い家々が少しずつ取り壊され減ってしまい、美しかった町並みが歯抜け状態になってしまったこと。
その様子をとてもさみしいと感じていたご主人は、古民家の魅力を活かしながら何か出来ることは無いかと考え、町家を活用した珈琲店の開店に至りました。

店内に入ってすぐの空間には、大きい一枚板のテーブルが。
ここには訪れる人々がちょうどいい距離感で交流できる仕掛けがあります。
観光客は、すぐ近くから聞こえてくる飛騨弁に旅の醍醐味を感じ、町の人々は知り合い同士挨拶を交わしたり、時には話し込んだりなど…ここでは誰もが肩の力を抜いて、自然体で過ごすことができます。

しっかりと煮込まれた濃厚な欧風カレーは、野菜と肉の旨味を存分に感じる安心感のある味わい。
飛騨牛はもちろん、お米も地元飛騨のもの。
そして野菜は息子さんである森本悠己さんが手掛ける「ソヤ畝畑」のみずみずしいこだわりの有機野菜たちを使用。
サラダにも使用されており、採れたて新鮮の贅沢な味わいが楽しめます。

その他にも氷になったコーヒーに地元「牧成舎」の牛乳を注ぐ氷コーヒーや、手作りのデザートなど、様々なメニューが。
そして名物予約必須の幻のメロンパンは、他にはない上品な味わいが人気。
メニューにはイラストが描いてあるので、注文前にイメージを膨らませながら選ぶことができるのもうれしいところ。
店内には雑貨類やパンフレットなども置いてあるので、情報収集も兼ねてちょっと一休みするにはもってこいの場所です。

気さくに話しかけてくれたり、時にはそっとしておいてくれる店主の気遣いが温かく、地元の人はもちろん、観光客や移住者も居心地のいい空間。
飛騨古川に住んでる人が羨ましい…！近くにあったら確実に通ってしまう、そんな場所です。
街歩きに疲れたら、一休みに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

車でお越しの場合は、市役所前の駐車場に駐車して街歩きを兼ねての訪問スタイルがおすすめです。
人も多すぎず、のんびりゆったりとした飛騨古川の町並みを堪能できますよ。